「老人福祉施設」、その様々な種類。


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介護施設、様々な名前の施設が並存する理由。でご説明した「老人福祉法」における「老人福祉施設」には、以下の施設があります。


老人デイサービスセンター


介護保険において「通所介護事業所(デイサービスセンター)」と呼ばれている施設です(居宅サービス(3)〔外部に通所・通院+その他〕。をご参照)。

利用者が日帰りで通い、そこで入浴や食事、機能訓練や日常生活訓練などのデイサービス(通所介護)が提供されます。


老人短期入所施設


介護保険において「ショートステイ施設」と呼ばれています(居宅サービス(3)〔外部に通所・通院+その他〕。をご参照)。

介護者による居宅での介護が難しいときなどに、特別養護老人ホームなどに高齢者が一週間程度の短期間滞在してケアを受けるサービスです。

特別養護老人ホームや養護老人ホームに併設され、一体的に運営される施設が多いです。


軽費老人ホーム


様々な家庭の事情などから在宅生活が困難になった、おおむね60歳以上の自立した単身または夫婦(片方が60歳以上でOK)の高齢者が利用できる、定員50-100人程度の施設です。

公営と民営のものがあり、入居契約は施設長との間で成されます。

個室によりプライバシーの確保がなされ、また有料老人ホームのような高額の入居一時金は不要(ただし預託金が必要な場合あり)で、比較的低廉な価格であることから、人気が高まっています。


入居時に自立が条件となっていても、入居後に心身が衰え介護が必要になった場合には、訪問介護などの在宅サービスを受けることができるため、安心感も高くなっています。

(ただし、一般的に介護が重度の場合はケアハウスには入れませんし、入居後に重度化した場合も、特別養護老人ホーム(特養)などに移る必要があります。)


軽費老人ホームは、A型(食事サービスが受けられる)B型(原則食事の提供無し、自炊が基本)がありますが、分類上は「ケアハウス」(A型に似て食事サービスが受けられる)も、軽費老人ホームの一種とされています。


ケアハウスは軽費老人ホームでありながら、一定の基準を満たすことによって「特定施設」となることができるため、今日では(介護付)有料老人ホーム」との実質的差異をほとんど見出しにくくなっているのが現状です。


これは、介護保険施設(2)〔介護老人保健施設(老健)〕。でご説明したとおり、厚生労働省が療養病床の受け皿不足の解消を狙い、「特定施設」の範囲を、ケアハウスや高齢者専用賃貸住宅等にまで、後から拡げていったことによって生じた事態と言えるでしょう。


仮に軽費老人ホームやケアハウスが「特定施設」にはなっていない場合であっても、訪問介護などの在宅サービスを利用することができるため、有料老人ホームとの実質的な違いはますます無くなってきていると言えそうです。

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養護老人ホーム


養護老人ホームには、生活保護受給者住民税非課税者など、主に経済的な理由に加え、心身の機能が低下し日常生活に支障がある人、または環境上の理由等で居宅において養護を受けることが困難な65歳以上の高齢者が入所できます。


食事・入浴などの日常生活の介助、またレクリエーション等のサービスを受けることができます。

費用は入居者と扶養義務者が、負担能力に応じて支払います。


養護老人ホームは、入居が自分の意思ではなく「行政の措置として」決定される点が特徴的です。 入居希望の場合は、市町村の老人福祉担当課や、福祉事務所に申し込みます。


特別養護老人ホーム


介護保険施設(1)〔介護老人福祉施設〕。を、ご参照ください。


老人福祉センター


高齢者の各種の相談に対応する施設で、あわせて健康増進、生涯学習や教養の向上、レクリエーション等も、低廉な費用で利用できます。


老人介護支援センター


在宅介護や施設利用に関する相談に応じるとともに、高齢者や介護者が必要となる福祉サービスを受けられるよう、連絡調整や利用手続きなどを行います。

特別養護老人ホーム、老人保健施設、社会福祉協議会等に併設されている場合もあります。


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