介護施設・介護老人福祉施設・介護老人保健施設・有料老人ホーム・高齢者住宅等
についての違いと最新情報を、コンパクトにまとめたサイトです。

介護施設といっても、その種類や施設ごとの違い・利用の仕方も様々です。介護施設の様々な種類と、その役割の違いについて、最低限知っておきたい知識と情報をわかりやすく整理し、また有料老人ホーム・高齢者住宅・介護保険の使い方などについて注意すべきポイントも、まとめてみました。

有料老人ホームや高齢者住宅も、介護保険の発足以降は、その性格が変わってきています。
大切な人の生涯にわたる生活の質を守るため、まずはここで最適な選択のための基本知識を
身につけましょう。

なお本サイトは、2010年2月現在の情報にもとづいて、作成しています。

また、同じく介護施設となる「高齢者住宅」の違いについてまとめた当サイトの姉妹サイト
「高齢者住宅 知っておきたい違いの理由」
「介護付有料老人ホーム 入居者目線で選ぶ智恵」
「介護保険 やさしい解説~制度の上手な使い方」
「介護予防 これだけは知っておきたい知識と知恵」
「介護用品・介護機器・福祉用具の基本を知る」 も、あわせてご覧ください。

「介護施設」とは、そもそも何を指すか。


介護施設  「介護施設」は、「高齢者住宅」と同じく、きちんと用語の
定義が定まっていないようですが、一般的には「高齢者を
中心とした介護のための施設」
ということになるでしょう。

法律を中心にみれば、関係してくるのは主に「介護保険法」
「老人福祉法」となりますが、状況によっては「生活保護法」
など、他の法律も関係してくるときがあります。


介護施設の中核を成す「介護保険三施設」「有料老人ホーム」は、厚生労働省の管轄となります。

しかし、最近は介護サービス付の高齢者専用賃貸住宅(ケア付高専賃)などが脚光を浴び、建設が
続いていますが、これらは介護サービスがあることから「介護施設」に含まれるものの、管轄は国土
交通省
となっています。


このように、過去からのさまざまな背景もあって、「介護施設」を取り巻く法律や所轄官庁などが
入り組んでいることも、全体像を理解することを妨げる一因となっています。


以降のコラムでは、まず介護保険法に定められ、要介護者が「施設サービス」を利用できる
「介護保健三施設」ついて、順番に説明します。

現在はこの「介護保険三施設」が、全国で3万件近く供給される介護施設総数の、およそ4割強を
占めています。


次に「施設サービス」以外のサービスとなる、在宅のまま受けられる訪問介護などの「居宅(在宅)サービス」、そして市町村が指定・監督し、原則としてその市町村に住む住民のみが利用できる「地域密着型サービス」について説明し、その利用が可能な様々な介護施設について、見ていきます。


最後に、その他の主な介護施設について説明し、有料老人ホームを選択するにあたってのポイント、
及び「全国有料老人ホーム協会」や他の主な介護関連施設についても、ご紹介します。


介護保険法を中心に考えて、「介護施設」を算式的に示すと、以下になります;

「介護施設」(1)「介護保健三施設」 + (2)「それ以外の施設」(含む、地域密着型の
                                              介護関連福祉施設

(1)「介護保健三施設」…介護老人福祉施設特別養護老人ホーム、特養)、
                   介護老人保健施設従来型老健)〔注〕
                   介護療養型医療施設療養病床
    〔注〕:2008年5月、「介護療養型老人保健施設(新型老健)」が新制度としてスタート

(2)「それ以外の施設」(介護付/住宅型)有料老人ホーム軽費老人ホーム(ケアハウス)
                 グループホーム、(ケア付)高専賃、高齢者住宅など
                 (介護関連福祉施設として、老人デイサービスセンター高齢者生活
                福祉センター
地域包括支援センターなど)



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介護施設の料金・費用、利用者負担の目安とその注意点。


介護施設への入居においては、料金・費用負担がどれくらいになるのかは、やはり気になるところです。

介護保険が利用できる主な介護施設の料金・費用の相場を、以下に示します。


施設の種類経営母体、さらには提供サービスの内容によってもかなりの幅が生じることが多いので、あくまでもおおまかな目安・水準としてお考えください。

介護保険施設(1)〔介護老人福祉施設〕。でもご説明しましたが、介護保険三施設において自己負担となる食費・居住費については、モデルケースとなる「厚生労働省の基準費用額」に準じています。


さまざまな諸経費を、費目を個別に設定したうえで別途徴収する介護施設も多いので、入居前にはそのあたりをよく確認しておく必要があります。

また以下にもご説明する「××ホーム」と呼ばれる介護施設では、別に入居一時金保証金を求める施設があることにも、留意する必要があります。


介護施設別の費用概算(介護保険の利用により自己負担となる金額)


介護保険三施設(施設サービスが使える)

介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム・特養)  8~13万円

【内訳の目安】
 
・介護保険の1割負担分 2.4~2.8万円
・居住費(滞在費。室料+光熱費) 1~6万円(※厚生労働省の基準費用額)
・食費 4.2万円(※厚生労働省の基準費用額)

介護老人保健施設(老健)  9~15万円

【内訳の目安】 

・介護保険の1割負担分 2.8~3.2万円
・居住費(滞在費。室料+光熱費) 1~6万円(※厚生労働省の基準費用額)
・食費 4.2万円(※厚生労働省の基準費用額)
・加算諸経費 1~2万円

介護療養型医療施設(療養病床)  11~18万円

【内訳の目安】 

・介護保険の1割負担分 3.5~4.2万円
・居住費(滞在費。室料+光熱費) 1~6万円(※厚生労働省の基準費用額)
・食費 4.2万円(※厚生労働省の基準費用額)
・加算諸経費 2~3万円


施設サービス以外の介護保険サービスが使える介護施設

軽費老人ホーム(ケアハウス)  8~20万円

(注1)軽費老人ホームには、A型(食事付)・B型(食事無し)・ケアハウス型(食事付) がある。
     食事の有無などによっても支払う金額が異なってくる。
(注2) 介護保険の「居宅サービス」「地域密着型サービス」が利用できる。
     1割負担分は要介護度によっても異なるが、月額にして2~2.5万円程度。
(注3) 施設によっては、別途に入居一時金保証金)がかかる場合がある。

軽費老人ホームケアハウス)については、以下の記事もあわせてご参照ください。

「老人福祉施設」、その様々な種類。
「地域密着型サービス」の概要。


グループホーム(認知症対応型共同生活介護施設)  8~15万円

(注1) 居住費・食費・管理費を含んだ金額を、ホームに毎月一括で支払う。
(注2) 介護保険の「地域密着型サービス」が利用できる。
     1割負担分は要介護度によっても異なるが、月額にして2.5~2.8万円程度。
(注3) 施設によっては、別途に入居一時金保証金)がかかる場合がある。

グループホームについては「地域密着型サービス」の概要。をご参照ください。


介護付有料老人ホーム  15~30万円

(注1) 居住費・食費・管理費を含んだ金額を、ホームに毎月一括で支払う。
(注2) 入居者は1割負担で介護保険の居宅サービスを利用できる。
         利用料は要介護度別で異なる。
     サービスを提供するのが外部事業者であっても、サービス利用料はホームに支払う。
(注3) 別途、入居一時金がかかる場合がある。
     入居一時金は無し(0円)~数十万円・数百万円まで、ホームの経営方針やグレードで異なる。
(注4)有料老人ホームには、介護付のほかに健康型住宅型もある。
    健康型は介護付に比べ費用は低廉ですが、住宅型では要介護度が悪化した場合など、
     介護付を上回る費用がかかることもあり得る。

有料老人ホームについては、以下の記事もあわせてご参照ください。
 
有料老人ホーム(1)〔総論〕。
有料老人ホーム(2)〔3類型について〕。
有料老人ホーム、現状と入居前の注意点。


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介護保険施設(1)〔介護老人福祉施設〕。


介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム、特養)は、要介護者(1~5)で、在宅介護が困難な
65歳以上の人
が利用できる施設です。 施設数は全国で約6,000と、介護施設において最多です。


介護保険法
では「介護老人福祉施設」と呼ばれ、老人福祉法では「特別養護老人ホーム(特養)」と呼ばれていますが、実質的には同一です。「公的ホーム」とも俗称されています。


施設の設置・運営は、地方自治体(都道府県・市町村)と社会福祉法人に限定されています。


「施設サービス費」
介護保険の適用により、1割負担となります。
特養は他の介護保険施設に比べ低額ですが、トータルの費用は施設により多少異なります。

「居住費」「食費」については、厚生労働大臣によって定められた「基準費用額」が目安となるものの、月額の総費用は要介護度と利用日数、そしてさまざまなサービスの利用に応じて、施設との契約によって決められるためです。

ちなみに低所得者には、「居住費」「食費」の「負担限度額の減額申請」を行うことができるという軽減制度が用意されています(ただし、自ら申請することが必要)。

介護保険の給付の対象からはずれる「居住費」「食費」「日常生活費」のいわゆる「ホテルコスト」が、自己負担となります。

また個室の場合、個室利用料は介護保険の対象外であり、同様に自己負担となります。
そのため、あえて既存の相部屋タイプを希望する人も少なくないようです。

とりわけ洗濯代や理美容代などの「日常生活費」が、要介護の度合いに応じて想定以上にかさみ、
最終的に結構な金額になる場合も多い
ので、注意する必要があります。


申込みは希望者が自由に行えることになっていますが、入居希望者・待機者が非常に多く、数年待ちというケースも珍しくありません現在、特養の入所者数が約40万人であるのに対し、入所希望の待機者もほぼ同数の40万人ほどいると言われています。)。


入所にあたっては、現在は申込順ではなく介護の「優先度順」となっており、、要介護度、介護者の状況、その他緊急性の判断などにより地方自治体・施設が定めた入所基準に基づいて待機者名簿が作成されています(したがって、入所基準は地域や施設によっても異なることになります)。

その名簿をもとに、施設長・介護職員・ケアマネジャーらから構成される「入居判定委員会」での合議により、入所の優先順位が決められることになります。


「福祉型」の施設であることから、可能な限り在宅生活への復帰を念頭に置いて、施設サービス計画に基づいた入浴・食事等の日常生活の世話、機能訓練、健康管理などを行います。

在宅での日常生活が可能になったら、本人や家族の希望等をふまえて、スムーズな退所のための
支援を行うことになっています。


しかしながら現実には、介護保険三施設のなかで介護機能に最も重点をおいた施設ではあるものの、
入所期間も特に決められておらず入所者も、80歳以上の高齢者の方が過半を占めていることもあって、退院できないままに看取られる入所者も、相当数に達しています。


低価格で入れる介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)は、建設にあたって地方自治体に多額の補助金が支給される反面、建設に行政の指導が入ることから、どうしても全国的に一律の画一的な建物の造り・個性のないサービス内容になっています。



個室もあるものの、全体の7割は「4人程度の相部屋」となっており、低額で入所できるというメリットがある反面、プライバシーが無く、生活の質が低いまま放置されている点が指摘されています。

現在は、10人をひとまとまりに介護する「ユニット型」といわれる個室タイプ(従来の特養に対し「新型特養」と呼ばれています)でなければ、あらたに特養を設置できなくなっていますが、現状ではまだ「ユニット型」の普及率は、全国ベースで全体の四分の一程度にとどまっています。

介護保険三施設、懸念されている問題点。でも述べたとおり、建設費用の四分の三をまかなっていた国の補助金が2005年に廃止され、特養の新設そのものにブレーキがかかっているということもあり、今後のユニット型への移行や個室部屋の増加は期待薄とされています。



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