介護施設、トラブルの対処と駆込み先。


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介護施設の看板を掲げている以上、介護のプロも揃っていることだし全幅の信頼を置けるはず…ということには、残念ながら必ずしもなっていないのが現実です。

報道などで散見されるように、介護施設での経験の浅いスタッフが入居者をひどい言葉で威嚇するなどして心理的に追いつめたり、あるいは認知症の入居者であることをいいことに身体介護において手荒な取り扱いをしたり、介護の放棄を行うケースなどもあるのが現実です。


介護施設への入居前に調査を十分に行い、また周囲の評判なども確認して最終的に入居を決めるようにする以外、事前にトラブルを防ぐ効果的な方法は正直なところ、なかなか無いものです。

万一、介護施設への入居後に、入居している家族への身体的・心理的トラブルを確認し、かつ介護施設の責任者による事態の改善がみられない場合には、市区町村役所の担当窓口(高齢福祉課など)に相談しましょう。

ちなみに自治体の相談窓口としては、市区町村以外に都道府県庁にも、「高齢者福祉課」「長寿社会課」などの窓口が設けられています。


介護以外にも高齢者に関わるよろず相談に対しては、多くの都道府県が、無料電話相談や来所による対応を行う「シルバー110番」を設けています。

また並行的に「地域包括支援センター」にも相談して、アドバイスをもらうのがよいでしょう。

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地域包括支援センターはもともと高齢者の総合相談窓口として発足した組織ですから、地域の介護に関わる情報が多く集まっています。

常駐する社会福祉士やケアマネジャーからの、より具体的なアドバイスが期待できます。


2006年4月に施行された、「高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律」(高齢者虐待防止法)という法律があります。

この法律では、介護施設の設置者・介護事業者が、介護施設職員に対する研修の実施や、入居者やその家族からの苦情の処理体制の整備などの措置を講じるよう定めています。


市区町村はこの高齢者虐待防止法、そして老人福祉法・介護保険法にもとづいて、トラブルに関する事実確認を行うとともに、関係機関と調整を行い、必要に応じて「施設への立ち入り調査」などの権限を行使することができます。

また高齢者虐待防止法第25条において、都道府県知事は、介護施設従事者等による高齢者虐待の状況等を公表するものとされています。


厚生労働省の発表によると、2013年度における介護施設の職員による全国の高齢者虐待の件数は「221件」となりました。事実確認ができなかった通報レベルを含めると、962件にも達しています。

なお上記ケース以外のトラブル、たとえば介護施設が入居者に対し提供する介護サービス内容が事前の説明とまったく異なっていたり、施設の設備上の欠陥による苦痛・不利な契約条件による入居、あるいは事前告知義務の違反なども、もちろん起こり得ます。

このような場合、入居者(消費者)が介護施設と結んだ契約そのものに瑕疵(欠陥)があるとして、「消費者契約法」にもとづく入居契約取り消しなどの対応を行うことも可能です。

消費者契約法のポイント(消費者庁)

入居契約にかかわるトラブルの場合は、上述の市区町村の福祉担当窓口や地域包括支援センター以外に、全国の市区町村に設けられている「消費生活センター」「消費者相談窓口」にも相談してみるとよいでしょう。

全国の消費生活センター等 都道府県別一覧(国民生活センター)

その他にも市区町村の民生委員や行政書士・弁護士などへの相談も考えられます。


しかし、あまり状況がはっきりしないうちに話が一人歩きし、裁判沙汰などの大事になってしまうと、結局そのまま入所を続けるとなったような場合に、入居者が居づらい状況になってしまうかもしれません。

緊急を要する場合を除いて、まずは市区町村の担当窓口や地域包括支援センターへ相談し、その上で次の対処方法を考えていくやり方をおすすめします。


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