有料老人ホーム(2)〔3類型について〕。


有料老人ホーム(1)〔総論〕。で述べたとおり、厚生労働省は、「有料老人ホーム」「健康型」「住宅型」「介護付」の3つに分類しています。


利用者の現状やライフスタイル、金銭面や居住地域などの要因も含めて、入居を検討する「有料老人ホーム」が、この3類型のどれに分類されているかで、入居がどれくらいの期間まで可能かということや、かかってくる費用負担の総額の目安なども、変わってくることになります。

 

【(健康型) 有料老人ホーム】


高齢者向けの居住施設で食事等のサービスが付いているが、自立した高齢者のみを対象とするもの。

(健康型) 有料老人ホームの施設数は、全国で50施設程度と、非常に少なくなっています。

要介護になった場合は、契約を解除し、退去しなくてはなりません。


そのため、万が一事態が進行し介護が必要となった場合に、介護サービスが受けられる施設へのスムーズな住み替えができるかを事前に考えておくことが、大変に重要です。



【(介護付) 有料老人ホーム】


自治体から介護保険における「特定施設入所者生活介護」の事業者指定を受け、その介護施設の
スタッフが介護サービスを提供するもの。


そのため、一般に(住宅型)有料老人ホームに比べて高額です。

この(介護付)有料老人ホームの施設数は全国で2,000施設以上に達しており、すべての有料老人ホームのおよそ8割を占める、現在最も一般的な有料老人ホームです。


なお、(介護付)にあたる部分、すなわち「特定施設入居者生活介護」サービスの利用の仕方は、「一般型」「外部サービス利用型」の二つに分かれています。


「一般型」
は、その有料老人ホームの職員がサービスを提供し、「外部サービス利用型」は、介護サービスはそのホームの委託先の業者が提供する、という違いがあります。


「外部サービス利用型」
の場合は、「(住宅型)有料老人ホーム」とは違って、入居者が自ら外部のサービス業者と個別に契約する必要はありません。


その(介護付)有料老人ホームが契約し、入居者は指定されたサービスを受けるかたちになります。
サービスの利用料も、ホームにまとめて支払うことになります。


「外部サービス利用型」(介護付)有料老人ホームは、「一般型」に比べてまだ全国的にそれほど数が多くないようです。


ちなみに、「特定施設入所者生活介護」の指定を受けていない有料老人ホームは、広告やパンフレットなどで「介護付」「ケア付」と表示することができないので、注意する必要があります。



【(住宅型)有料老人ホーム】


高齢者の方が要介護になった場合、介護保険における居宅サービス、すなわち訪問介護など外部のサービスを居室で受けながら生活を送るもの。


自治体からの「特定施設入所者生活介護」の指定を受けない施設であり(つまり、「特定施設」ではない)、介護が必要になった場合には要介護認定を受け、自らが契約した介護業者を通じて、外部からヘルパーの方の訪問介護などを受けることになります。


いってみれば、「(住宅型)有料老人ホーム」という箱モノ施設の中で、あたかも自宅にいるのと同じようにケアマネジャーケアプランを作成してもらい、施設の外にある介護サービスを、自らの選択にもとづいて利用するわけです。


その外部サービスに不満がある場合は、サービス提供先の変更も可能ですから、選択肢があるということはメリットのひとつであると言えます。

また、前述した自治体の「総量規制」のために介護付有料老人ホームの新設が難しくなっていることから、最近はこの「(住宅型)有料老人ホーム」が増える傾向にあります。


しかし、居宅サービスを受けている以上、利用者の要介護度が重くなってきた場合には、自らの費用負担もかさんでくる、というデメリットもあります。


加えて、要介護度が大きく進んだ場合は「(介護付)有料老人ホーム」への住み替えを考えなくてはならなくなる可能性があることも、注意しておきたいところです。

 




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