介護保険施設(2)〔介護老人保健施設(老健)〕。


介護老人保健施設「老健(ろうけん)」とも言われ、介護を必要としている高齢者の自立を助け、
家庭で生活していけるよう、支援する施設です。
全国に約3,500施設あり、現状ではほとんどが医療法人の運営となっています。


要介護度1~5の認定を受けた65歳以上の高齢者で、病状がほぼ安定し入院治療の必要はないものの、リハビリテーションを必要とする人が入所できます。

本人の自宅復帰などの目標に向かい、医師による医学的管理を基準にした看護・介護、リハビリテーション・栄養管理・食事・入浴等の日常サービスを併せて提供し、夜間でも安心できる施設となっています。


病院での治療を終了後、多少の障害が残り、いきなり家に帰って生活するには、本人も家族も不安が
残る場合があります。


そのような場合、一定期間(3-6ヶ月程度)入所して、理学療法士や作業療法士らによる自宅に戻る前の自立機能向上を目的としたリハビリや、介護方法や介護用品の使い方の指導などが行われます。
一定期間ごとに在宅復帰が可能かどうかの入退所判定が行われ、可能なら帰宅ということになります。


介護老人保健施設
は、このように病院から在宅へのかけ橋となるという意味で、「中間施設」とも
呼ばれ、介護保険三施設の中でも中間的な位置づけとなっています。



ところで、厚生労働省は、介護保険三施設のひとつである「介護療養型医療施設(介護療養病床)」において、医療や看護をほとんど必要としない入所者が約半数を占め、給付費の無駄が指摘されていること、医療保険が適用される「医療保険型療養病床(医療療養病床)」と機能が似ていることなどの理由により、これを、2011年度末(2012年3月末)で廃止する方針を、すでに明らかにしています。

「介護療養型医療施設(介護療養病床)」の詳細については、介護保険施設(3)〔介護療養型医療施設〕。をご参照ください。)


全国に12万床ある「介護療養型医療施設(介護療養病床)」を全廃し、あわせて「医療保険型療養病床(医療療養病床)」23万床のうち8万床程度を削減して、コストが比較的低い他の介護施設や自宅などに移行していくことを想定しています。

【追記】 
なお、2008年7月26日の報道によると、厚生労働省は2006年度に立てたこの削減目標を緩和し、2012年度末(2013年3月末)までの療養病床の目標数を、従来目標より4万床多い「22万床」とする方針を決定しました。
「医療・介護難民」が増加する」との社会的批判の高まりを受け、方針転換したとのことです。



そのため、厚生労働省は現在、医療・看護の体制を強化した施設への移行をもくろむ「転換老健」
基本方針を提示しながら、専門家や地方自治体と議論を深めています。

厚生労働省はこの方針にもとづき、2008年5月に、患者の受け入れ先の中核的存在として想定する「介護療養型老人保健施設(新型老健)」の制度を、新たにスタートさせました(これと対比して、これまでの老人保健施設は、「従来型老健」と通称されています)。


なお、「転換老健」
だけでは受け皿として当然に不足することから、有料老人ホームや、ケア付の高齢者住宅などの他の介護施設の今後の充実も、必須の課題となってきます。




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